※専門家ではありません。また、メーカー・型式・出力などによっても違いがあると思われますので、
あくまでも個人的な方法の紹介という形で、情報の精査等は各自でお願いしますね。
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海をなめるな!ぺろぺろ丸では、トーハツ 2ストローク 5馬力の船外機を使用しています。
水冷式の船外機は、海水を冷却水として内部に循環させる仕組みで、どうしても内部に海水や細かなゴミなどが残るため、
真水での水洗洗浄、いわゆる「塩抜き(フラッシング)」を行う必要があると言われています。
塩抜きを行わない場合、内部に残った海水が蒸発して塩の塊だけが残ってしまい、
金属・ゴム部分などの腐食、冷却水路の詰まりなどが起こり、塩害ダメージによる破損やオーバーヒートの原因になります。
ですので、船外機にとって、塩抜きはとても大事な作業です。塩抜きの有無によって、船外機の寿命も変わってくるようです。
決して安いものではありませんし、なにより安全に直結する重要な機関ですのでできる限りのメンテはしたいですね。
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塩抜きの方法としては、フラッシング機器(製品・自作含む)や塩抜き剤を使用したりと物によっても色々ありますが、
ぺろぺろ丸では、1番シンプルかと思われる、水を貯めてその中でエンジンを稼働させるという方法で塩抜きしています。
釣行後は必ず、毎回、新しい水で行っています。実際の様子はこちら。
最後、タンクホースをはずしてガス欠するまで稼働。結構、水が汚れますね。
必要なものは、船外機スタンドなどの縦に置けるもの・水を貯める洗浄容器・ホース(水道が遠ければ)の3点のみ。
船外機スタンドは、購入してもよいですし、自作してもよいと思います。
買うと結構お高いのと、車の高さ・幅に合わせたかったので、ぺろぺろ丸では、2×4木材6フィート1本のみで自作しました。
2パターンほど作ったので、作り方は、また今度、別の記事で書きたいと思います。
もしかすると、トレーラーなら高さによっては、船外機スタンドなしのボート直でもできるかもしれませんね。
トレーラーはあるけど使ってないから分からないのですが…。
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水を貯める洗浄容器は、ゴミ箱だったり、ペール缶(20L〜)だったり、大きめのバケツやドラム缶など、
自宅環境・釣行スタイル・ボートサイズなどによって様々だと思いますが、
ぺろぺろ丸では、ホームセンターなどで販売されているプラのキャリーストッカーを使用しています。
アイリスオーヤマ クローゼットキャリー AA-530(43L)で、近所のホームセンターで600円程度でした。
このキャリーストッカーを使うメリットとしては、以下の5点でしょうか。
・細々とした持ち込み備品や予備備品などを一箇所にまとめておくことができ、洗浄容器としても使える(一石二鳥)
・もし箱を追加したとしても重ねて安定して置くことができ、上に物を載せることもできる(2個は縦積みできそう)
・他の洗浄容器よりも比較的安く、県内でも販売しているところが多い(ネットでも買えます)
・容量43Lで小型ゴミ箱やペール缶よりも水が入る(5馬力は20Lもあれば十分ぽいけど多い方がより塩が抜けそう)
・自作の船外機スタンドのサイズにちょうどよい(個人的理由)
デメリットとしては、水や熱に弱く(水を入れるのは想定されていないはず)強度が低いといったところでしょうか。
はじめは、箱1つで運用していたのですが、使用して7~8ヶ月くらいの時に満水の状態で、
ちょっと位置を変えようと軽く持ち上げた際に箱の側面にヒビが入ってしまいました。
断言はできませんが、劣化というよりも強度の問題だったと思います。
その状態だと荷物を入れておく分には特に問題ないのですが、水を入れるともちろん漏れるのでw
新たに箱を1つ追加(上のやつ)して、現在はそちらを洗浄用として使用しています。
洗浄時以外は箱を重ねておけば全く邪魔にならないので特に支障はないですね。フタが1個いらないくらいw
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ホースは、水道が遠いため、耐圧のガン付き内径15φの10mを2本買ってつなげて使っています。
それで余った分は切ってしまって、津本式 究極の血抜き用として使っています。
まあそこは20mのものを1本でもよいですし、どちらにせよ無駄がないと気持ちがよいですね。
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で、実際の塩抜きなのですが、インペラよりも水位が高くなるよう満水にして、
ニュートラルの状態でエンジンをかけるだけです。たまにスロットルグリップを少し回してあげたり。
この時、シフトノブをフロントやバックに入れて回してしまうと危険ですので注意した方がよいです。
1度、興味本位でやってみたら、43L中、半分くらい急激に排水されてびっくりしましたw
大きな水槽などで本物のプロペラと同様の高出力負荷をかけられる「ムリネ」という
テスト用のプロペラがあるようですが、小さい洗浄容器程度では試せないかと思いますw
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塩抜きの時間的には、5〜30分くらいと、かなりWebサイトや人によって言っていることが違うのですが、
ぺろぺろ丸では、20〜30分くらいを目安にして、その間に他の道具を洗ったり、車を洗ったりしています。
最後は、劣化した燃料の詰まりやフロートバルブの劣化などを防ぐため、キャブ内に燃料が残らないよう、
残り5分くらいでタンクホース(トーハツ2スト5馬力の船外機は外部タンク)をはずし、わざとガス欠にさせます。
停止したら、船外機もタンクもホースもすべて拭き上げて終了です。
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その他、長期で使用しない時には、チャンバードレンから燃料を完全に抜いたり、
グリスアップを行ったり、各種内部パーツの点検など、個人的にもっとできることもあるかと思いますが、
そこらへんはまだまだ勉強中なので、定期的にショップで確実なメンテナンスをしてもらっています。
もっと色々覚えていかなければ。