深海探査に取り組む国内唯一のスタートアップ「FullDepth:フルデプス」

釣りをしていると海の中や海の底ってどうなってるんだろうなーとよく考えたりします。

というか、釣り人なら絶対に一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

以前、「水深200mで海中にカメラを沈めてシイラを撮ってみた」という記事を書きました。

こういった海面近くの魚というのもいいのですが(全然撮れてなかったけどw)、

本当に見たいのは着底したところがどうなっているのか。

自分のいつも行く釣り場の海底などは特に見たいですよね。

いつも釣行するポイントは水深100m~200mほど。その海底が見たいと思うのですがピンポイントな動画は見当たりません…。

なければ撮ればいいのかなと思って、中深海に対応しているカメラを探すも、バカ高いか性能が微妙なものかのどちらか…。

自分の見たいところをピンポイントで撮影できるというのが一番いいけど、かなり敷居が高い。

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それで、地域は違うのですけれども海底の動画を色々と探して、夜な夜な観ています。

その中でも特に映像が綺麗なものだと、断然、ROV(遠隔操作型の小型無人潜水艇)で撮影されたものになってきますね。

沖縄での海底調査などの動画はないことはないのだけれども、本土での調査動画の方が圧倒的に多いです。

沖縄の水深200m付近海底だとこの動画あたりでしょうか。水産庁の宝石サンゴ調査。



かなり見づらいですが、沖縄の水深130mでイシガキダイがチラリと。



こちらは静岡の下田 須崎沖の135m。100mちょっとでも海底は暗いですね。



こちらはどこかは不明ですが、水深80mの漁礁の映像です。漁礁にも色々な種類があると思いますが、漁礁も気になります。



こちらは、ROVではないですが、新潟で水深130m~140mあたり。天気は晴れですが海底は全然暗いですね。



同じく、ROVではなく、沖縄の水深135mでミナミキントキが食いつく様子。自作水中ハウジングってすごい。



こちらは、カルフォルニアの水深3,240mで発見されたヒゲクジラの死骸。もう見たい水深関係ないけどw 単純にワクワクする…!



他、静止画のみたまに公開されていて、映像の公開はないのですが、美ら海水族館もROVで調査や採集を行っているようです。

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深海の探査・調査といえば、しんかい6500(水深6,500mまで探査可能な有人潜水調査船)などを保有するJAMSTECが有名ですが、

他にもたくさんある中でも最近知ったのが「FullDepth:フルデプス」というスタートアップ企業。


基本的にROVってかなりお高いと思われるのですが、そういったコストを削減しつつ安全も確保してよりよい調査ができるよう、

水中ドローンを開発していて、2018年、水中ドローンでは世界初の水深1,000mを達成しています。

また、映像がとても綺麗。YouTubeチャンネルはこんな感じ。

2018年、鹿児島の錦江碗での調査。水深116mって言っているのが聞こえますね。かなり解像度が高い。



同じく2018年、神奈川の相模湾での調査では最大到達深度983mで、魚や他の生き物がはっきり写っています。



こちらは、静岡の焼津市で水深600mあたり。めっちゃめちゃ映像が綺麗ですね。



現在のところ、その水中ドローンは販売はされていないものの、レンタルサービスを行っているようです。

レンタル期間は、1日・1週間・1ヶ月・1年と選べるよう。

価格は、基本、お見積もりとありますが、概ね、1日16万円(税抜・保険料含む)くらいっぽい。

一般的な調査にかかるコストは設備・人手含めて1日500万円以上らしいのでそれに比べたらかなりのコストダウンですねー。

また、水中ドローンは「FullDepth DiveUnit 300」というもので、水深300mまで調査可能、

本体重量28kgで2名で持てるのでクレーンいらず、潮流を受けにくいケーブルを使用、リアルタイムライブ配信OK、

7機のスラスターで機動力があって、計測データは自動的にサーバに蓄積、最少調査人員2名での運用が可能、

と、すごく小回りが効く感じ。また、ソナーや測位装置などのオプションもある模様。


ただ、水深1,000mを達成したのは「Tripod Finder」というもので、現在、レンタルには表示されていないようです。

こういったイノベーションに関しては、がんばってほしいし、応援したいです。

ちなみに、フルデプスというのは、水深約12,000mとかの世界最深部という意味らしいです。

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ただただ個人で海底が見たい、というには高いと思いますが、

同じポイントに通う仲間が多い場合などには、割り勘で1度レンタルしてポイントを調査してみるというのも有りな気がする。

というかやってみたい…。

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さいごに、深海って太陽光がほとんど届かず、特に赤い波長は水に吸収されやすいため赤が見えにくい。

だからカモフラージュとして深海には赤い魚が多い。

という話をよく見たり聞いたりするんだけど、ずっと不思議に思ってる点が2つあります。

(1) じゃあ赤色のジグってアピール力が弱いってことになるけど、赤金ってよく釣れるよね…

金の部分が効いているのか?? それとも赤金の赤って厳密には赤じゃないからわりかし見えてるとか?? そもそもアクションに食ってきてるのか??

(2) 絞めたら赤くなるけど、その前は赤くない魚って何なの… 最初から赤でいいじゃん…

実は海中では体の色を自由に変えられたりするとか??深場では赤、浅場では青みたいな??

どなたか知っている方がいたら教えてほしい…。




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