1万円でサイドフロートを自作してみた


転覆からの復帰に必須なのがサイドフロートを装備すること。

サイドフロートといっても種類が結構たくさんあったりして、

カヤックに装備したりする小さめのアウトリガーからボート用の中サイズ~大きなものまで。

しかしどれもお高い…。

安いものでも30,000円以上、お高いものだと100,000円ほどまで…。

ただ、タックル含め、買い直さないといけないものがたくさんありすぎるので、なるべくは出費をどうにか抑えたい。

ということで色々調べつつ、自作してみることにした。

ちょうど転覆後の2週間は天候がよろしくなく、釣りにも行けない状態だったので、

安定のハンター先輩INO@沖縄さんに手伝ってもらった(というか設計からほぼ全部考えてもらったw)。ありがたい。

*

サイドフロートの装備は必須と思っていたので、このちょっと前にJCIに船外機を再登録しに行った際、

検査員の方にサイドフロートをつけたい旨を話して、ボートに穴を開けたりしてもいいのか聞いてみたところ、

「船体に穴を開けると強度や水密性などの問題が出てくるのでもしかしたら臨時検査になるかも」とのこと。また、

「そうなったら落下試験にこのボートで耐えられるかなー HAHAHA」という感じのことを言っていました。

もしかしたら検査不要かもしれないけど、検査になると結構めんどくさそうだ…。

これは穴は開けない方向でいくしかない…。

しかし、ぺろぺろ丸の船べりには、ハンターボートやボートエースなどのような持ち手などの穴は特になく…。

1箇所のみ、オールクラッチのマウントとして船体やや後方の両べりに穴が1つずつ開いているだけ。

(それが原因でこれまでサイドフロートの導入を躊躇していた…)

ちょっとできることに制限が出てしまうけど、これを踏まえてどういうものにするか一緒に考えてもらった。

*

お昼に集合してもらって、まずはボートの計測から。

上記の制限を念頭に置いてどうしたら、頑丈で安価で取り付け~はずしがしやすく持ち運びやすいか、などなど

案を出してもらいながら簡単な設計図を引いていく。

おふたりともDIY達人すぎて、僕はこの時におふたりが何を言っているのかあまりピンと来ていなかったのですが、

この人たちなら絶対大丈夫感だけは確信しながら進めていきますw

おおまかには塩ビ管を使用してみる想定。

ボートに対して中央あたりに支えとなる1本の棒状のものを渡して、そこの両端に塩ビ管の前方を固定し、

ただ、ボートの後方には穴はないのでクランプ的なものでどうにか塩ビ管の後方を固定する、といった感じで決定。


決定したら買い出し。最寄りのホームセンターへ。

おおまかな材料は決まったけど、何か他によさげなものがありそうなら代替してもいいかもね的な感じで探していく。

色々と探索・検討しながら3時間ほどが経過。

そして買い出した材料がこちら。


あやしさ満点のカート。

ほぼ想定通りの材料になったけど、塩ビ管の前方で海水に当たる部分をどうにか尖らせたいということで、

その部分はパイロンで対応することにしてみた。生まれて初めてパイロン買ったかもw

領収証はこんな感じ。正確には10,025円ですがそこは誤差ということで。


そして戻ってきたら、ボートにおおまかに材料を当ててみての確認。

このパイロンの使い方は正しい気がします。


その後は材料の切り分け。

まずはパイロンを切ります。


確実に生まれて初めてパイロンを切るという作業をしたw

はじめはノコギリで切っていたのですがハサミの方が切りやすかったです。

パイロンを切るならハサミ。知見ですね。

切りながら残った部分をどうするのか、何ゴミになるのか色々考えましたが、切っているうちにどうでもよくなりました。


切ったパイロンと塩ビ管の圧着をよくするためにヒートガンでパイロンを炙ってもらいました。いい感じに溶けて型がとれます。

ハンター先輩も生まれて初めてパイロンを炙ったと思います。

型が取れたらパイロンと塩ビ管の両方に強力ボンドを塗ってタイラップで止めつつ接着。


その間にももくもくと材料を切ってくれているINO@沖縄さん。

おふたりともですが、色々な工具を使いこなしててかっこいいです。


ボート後方の塩ビ管は、船体の外と内に当板をして船体を守りつつクランプで固定し、

荷締めベルト(持ってたやつ)を通して塩ビ管を巻くように固定させる方式になりました。

ちょっとわかりにくいのですが、荷締めベルトがズレないようタイラップをつけた上で当板のエッジをノミで彫ってくれています。


中央の支えには、1×4の木材を使用してオールクラッチのマウントに当たる部分に穴を開けて、

さらに塩ビ管を支えるためのバンド部分にも穴を開け、ステンネジで止めていきます。こんな感じ。


オールクラッチのマウント部分には、取り外しがしやすいようチェンジノブを使用しています。裏側は蝶ネジで対応。

また、1×4木材にかかる負担の分散として間にはステンの角座金を入れています。


組み付けてみるとなかなかいい感じ!

なんかミサイルみたいw


ひと通り終わった頃には大分暗い時間。本当に感謝です…。


その後、持ち帰ってボンドが乾くのを数日待ってから塩ビ管の前方・後方の各所つなぎめをコーキング。


コーキングが固まったら念のためにみんな大好きゴリラテープでぐるぐる巻きにして海水が入らないようにしてみる。


最後は特にやらなくても問題はないんだけど気分的なところで白に塗って完成!

当板の外側はボートに合わせて白に、内側は黒に塗ってみています。

あと、追加で当板のボート設置部分に5mmのスポンジゴムを当て、分解しない場所にはネジ止め剤を散布。


*

こちらはまた後日に詳しく書きますが、実際に装備してみたらこんな感じになりました。

まだテスト段階ですが、性能も悪くはないと思います。


それにしても僕はパイロンを切るくらいしかしていないのですが、

ハンター先輩INO@沖縄さんのおかげでいい感じのサイドフロートが出来上がりました。本当に感謝です。

船体に穴を開けてもいいのなら塩ビ管の前方・後方の2点を船体に止めてコーキングするだけでよかったかもですが、穴を開けられない制限がある現状ではなかなかよいかと思っています。


あとは、最終的には、やらなくてもよかったのですが塗装とか追加購入したものがあったりしたので、

実際にかかった金額は、13,000~14,000円くらいでしょうか。15,000円はしてないはず。

そこらへんがなければ、最低限、10,000円程度での自作が可能ですね(工具は含まず、人件費は入っていませんw)。

使用した工具は、計測具各種・ノコギリ・ハサミ・ノミ・インパクトドライバー+ドリル・ヒートガンあたり。


ボートの形状などにもよって購入した方が早いのか、自作した方がいいのか分かれるとは思いますが、

ぺろぺろ丸ではこんな感じでサイドフロートを自作してみました。とりあえず参考までに。




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