2019年7月8日 午前10時20分ごろ、沖縄県本部町瀬底大橋付近のアンチ浜(安地浜)北東約200メートル沖合で、
台湾から旅行に来ていた親子のうち、海水浴をしていた、娘(10歳)が沖へ流されて、
それを助けようと、男性(43歳:おそらく父?)が救出に向かったところ溺れ、
約1時間半後に搬送先の病院で死亡が確認されたというニュース。娘は無事に救助され命に別状はないとのこと。
自分の子どもが沖に流されていくのを見たらパニックになると思うし、助けられるか分からなくても即飛び込むと思う。
想像しただけで恐ろしすぎる。娘は助かっているというのがほんの唯一の救いではあるけど、
本当に痛ましい事故でご冥福をお祈りします。
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沖縄はこれから夏本番、レジャーシーズンに入って海水浴などの機会も多くなりますので、
注意喚起・自己防衛も含めて事故の場所について調べた。
沖縄県本部町、本島から瀬底島には瀬底大橋がかかっており、アンチ浜はその橋を渡ったすぐ下あたりに位置しています。
僕自身、アンチ浜は瀬底大橋を通った際に見たことはありますがとても綺麗なところです。
ただ、そこで海水浴をしたことはありません。
実際に行ったことはないので、調べた内容のみになり、今現在、正しい情報かは確かではありませんが、
Wikipedia・ブログ・Webサイトなどを見る限りでは、アンチ浜は特定の管理者はおらず、
監視員もなく、クラゲ防止ネットもなく、基本は自己責任での遊泳という形になっているようです。
夏のシーズンは、近隣のショップなどから海の家・BBQ施設・シャワー・仮設トイレなどが設置されるらしい。
地図で見ると橋の下は、海峡かつ船の航路にもなっており、
また、潮流はかなり早いようで、橋下~橋周辺は、遊泳危険区域または遊泳禁止となっている模様です。
近い場所では、3年前にも沖に流されての死亡事故があったようです。
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こういった事故を避けるにはどうしたらよいのか考える。
(1) 海水浴などを行う場所のことをよく調べる
沖縄は珊瑚礁(リーフ)に囲まれた島です。このリーフがあることで潮の流れが特殊なことがあり、
離岸流またはリーフカレントとよばれる、外海への強い流れが発生するポイントが多くがあります。
リーフカレントの注意喚起については、下記の第十一管区海上保安部のWebサイトをご確認ください。
沖縄県内の注意海域も掲載されています。
また、急激に深くなる場所などや危険生物などの情報も前もって調べられたら・聞けたらベストかと思います。
(2) 天気・風・潮汐などの気象情報を確認する
沖縄は台風もよく通りますし、スコールなど急な天候変化も多く、海水浴場での落雷なども過去に起こっています。
遊びに行く前には必ず天候をチェックした方がよいです。
また、沖縄では梅雨明け前後の夏に入るタイミングで「夏至南風(カーチーベー)」とよばれている強い季節風が吹きます。
最近はまだ風が強く、今回の事故ではそれが影響したかは不明ですが、
こういった強い風によって起こる、波・うねりなどの海の状況にも注意が必要です。
リーフ地帯においては、干潮時には完全に干上がって遠くまで歩けるけど、満潮時には足も届かなくなる、
といったポイントもたくさんありますので、しっかりと潮汐もみておかなければいけないと思います。
Windy(Google play / App Store)
tenki.jp(Google play / App Store)
SCW(スーパーコンピューターで予想されるピンポイント天気図)
(3) ライフジャケットを着用する・少なくとも浮き輪などの浮力体を持つ
釣りの際のライフジャケット着用というのは、今現在、常識レベルで浸透していますが、
海水浴でのライフジャケット着用はなかなか一般的にはなっていません。
今回の事故でもライフジャケットは特に着用していなかった模様。娘は浮き輪をしていて助かったのだろうか。
水辺の死亡事故の原因のほとんどは溺れることによるものらしい。溺れるのはほんの一瞬。
足がつったり、引き波や潮に流されたり、何かしら起こった際にパニックになって溺れてしまうというのが多いのかもしれない。
そういった際にライフジャケットを着用していれば、とにかく浮く。浮いてさえいれば生存率は格段に上がる。
ライフジャケットは用途により種類・価格はピンキリですが、海水浴レベルだったら大人用1,000円~、子ども用500円~程度。
ヘタしたらコンビニなどで販売されている浮き輪より安いこともあるので、買っておいて損はないと思います。
他、あとは、当たり前ですが、遊泳禁止の場所で泳がない・子どもから絶対に目を離さない・お酒を飲んで海に入らない・
きちんと準備運動をしたり体調管理をしっかり行う・泳ぎやすい格好をするなどの前準備、などなど、
よく言われているそういった部分ではないでしょうか。
海上保安庁 – ウォーターセーフティーガイド:遊泳に関する情報
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色々と対策をしていてももしかしたら事故は起こりうるかもしれません。また、事故を目撃するかもしれません。
そういった場合には、すみやかに海上保安庁への救助要請を行いましょう。
海の「もしも」は 118番 です。
「いつ」「どこで」「なにがあった」などを落ち着いて簡潔に伝えましょう。
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僕の場合、ミニボートでの釣行を行うので、出航コンディションの取り決めや、
海難用の保険に入っていたり、同行者との連絡手段を決めていたり、上記の他、色々と対策を行っています。
海でのレジャーは自然を相手にしているということを忘れず、できる限りの対策を取るよう心がけていきたいですね。